トップ 差分 一覧 Farm ソース 検索 ヘルプ RSS ログイン

パリのトラブル

スリとひったくり

強盗というのは聞いたことがありませんが、スリやひったくりは日常茶飯事です。(北のサンドニ方面や、夜のモンマルトル界隈は危ないようですが、さすがに近づかないようにしているので実体験がありません。)

  • 手の届く範囲に近づかれたら危険です。混んでいる店だけでなく、地下鉄などで不自然に混みはじめたら要注意。また、スリはこれまでの経験では圧倒的に若い女性が多いです。身なりがきちんとしていることもあり、一目見ただけではスリとはわかりません。
  • すぐに取り出せるところにある貴重品は狙われます。具体的には、口の空いたバッグの中、男性の尻ポケットなど。チャックを閉じているなど、自分が取り出しにくい場所のものは相手も盗りにくいですが、過信は禁物。バッグを切られて中を取られたり、もみあいになっているときに内ポケットに手を突っ込まれたりもします。
  • 複数人で取り囲む荒っぽいスリも多いですが、暴行・傷害に発展するケースはそう多くないようです。

相手はプロです。注意をそらすテクニックは一流、手わざはマジシャンなみです。また、iPhoneなどは使っている最中に面前でひったくられます。相手は列車のドアが閉まる直前を狙い、そのまま降りて逃亡します。そうなると追いかけることすらできません。

最近はやりの手口の一つに、空港から市内へのタクシーでのひったくりがあります。空港から市内へ入る高速道路は、2011年頃まで路線整備の工事を行っており、車線が少なくなっていました。そのため市内環状線への合流近くで渋滞が起きやすいのですが、その渋滞を狙って二人乗りのバイクがタクシーを狙い、油断している乗客を見つけると窓ガラスを割って手を入れ、座席にあるバッグなどを奪い取るそうです。盗られた方は高速道路の中ですし渋滞中ですから追いかけることもできません。びっくりして反応すらできない場合もあります。タクシーに乗っていても油断せず、車外から狙われそうなものが見えないようにすることも大切です。この手口のため一時期バスで市内に入ることが推奨されていました。2012年現在は工事も終わり渋滞も緩和されていますが、常日頃の用心が必要です。

 観光客相手の怪しい人たち

とにかく無視するのが一番です。怪しいと思ったら恥ずかしがらず大声で「ノン!」と叫びましょう。

ミサンガ編み

サクレ・クール寺院の丘のふもとにミサンガ編みが常駐しています。観光客に声をかけ、立ち止まらせると器用に指先にカラフルな糸を編んでいきます。このミサンガ編みは容易にとることができず、はずす代償として金を要求します。押し問答しているすきにスリを働くこともあります。相手にしなければしつこく追ってはきません。

賭け師

エッフェル塔近くのイエナ橋やモンマルトルの丘、サクレ・クールへの上り坂に賭け師が常駐しています。一つだけあたりマークがついた札を三つ並べ、それを動かしたうえで客が一つをめくりあたりを当てようとするのですが、めくる前にお金を賭けさせます。客が本当に当たりを引くこともありますが、それはサクラと思われます。たった三つなので簡単に当てられるように思いますが相手はプロです。簡単にすり替えられてしまいます。遠くから眺めるくらいはいいですが、参加すればカモられるのが落ちです。人の輪に入らないようにすれば問題ありません。

署名活動

オテル・ド・ヴィル広場やオペラ座近くにほぼ常駐しています。他の場所にも出没することがあります。最近このパターンが増えています。観光客に声をかけ、手に持った紙に何やらサインさせようとします。その際に隙を盗んでスリを働いたり、よくわからずサインした後で金を請求されたりします。相手にしてはいけません。


空港でロスバゲ

ジュネーブからシャルルドゴール空港への空路で、ロスバゲしました。(英語で話すときは本当になくなるまではlost baggageとは言わないのかもしれません。係員と交渉しているとき相手はdelayed baggageで通していました。ブリティッシュエアウェイズのホームページの表現でもDamaged, delayed & lost baggage(http://www.britishairways.com/travel/baggen/public/ja_jp)となっていますし。)

いくら待ってもスーツケースがターンテーブルへ出てこないので、到着エリアから出てしまわないように注意しながら(一方通行なので出てしまうと後戻りできない)バゲージクレームオフィスを探し、申告。そこでわかったことは、ジュネーブで荷物を預けた際係員が違う人の名前で荷物をチェックインし、あとで気が付いてデータを入れなおしたもののその荷物が私たちの乗った航空機に積まれなかったのです。よくよく見るとバゲージクレームタグには知らない人の名前が!ちゃんと確認しておくべきですね。そういえばあの係員、後ろの人とぺちゃくちゃしゃべりながら作業してたのを思い出します。そういう風景(=業務に集中していない)はパリではよく見かけるのですが、スイスだと思って油断してました。ジュネーブはフランス語圏なので、そこに住む人間もフランスの「いいかげん」なカルチャーに近いのかもしれません。

シャルルドゴール空港はヨーロッパの中で貨物取扱量が一番多くロスバゲも多いとは聞いていましたが、まさかそんなしょうもない理由でロスバゲの被害に合うとは夢にも思いませんでした。ちなみに二つ預けていたこの荷物ですが、一つは一週間程度で戻ってきましたがもう一つは三週間くらいかかりました。何回も電話で問い合わせたりしましたが、どうも中東のあたりをさまよっていたようです。戻ってきたスーツケースについていたシートを見ると、最後がベイルートからシャルルドゴール空港でした。実はこの旅の二週間後に別の旅行に出かけたのですが、この荷物は間に合わず別のスーツケースで出かけました。

また、戻りがパリの自宅だったこともあり、空港側からは見つかった荷物を自宅まで届ける以外の一切のサービスが提供されませんでした。旅先でのロスバゲであれば最低限のサービス(アメニティ類や、購入した下着類の補償など)の提供があるらしいのですが、逆に旅行先でロスバゲの被害にあったら旅行を楽しむどころではありませんし、自宅に戻ればやりくりのしようがあるので不幸中の幸いだったのかもしれません。

とにかく貴重なものやなくなると旅行の継続に支障をきたすもの(バウチャー類もそうですね)を預けてはいけませんね。本当のロスバゲ(完全に行方不明になり戻ってこない)になってしまわずよかったです。